強誘電性液晶素子を用いた可視光通信

スマートフォンやWiFiで使われる電波は限られた資源であり、現在ほとんどの周波数帯域が使われ空きがない状況です。可視光通信は、電波の代わりに可視光を使った無線通信技術であり、比較的短距離の通信手段として注目されています。照明器具を送信器として使えることから室内の通信と相性が良く、目視で到達範囲を確認でき、簡単に遮断できることからセキュリティが高いことも特徴として知られています。

これまでに、高速応答で知られる強誘電性液晶をつかった新しい光散乱型液晶素子を用いて空間光を間接的に変調することでIoT機器などから低消費電力にデータを伝送する方法を検討しています。

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セルロースを用いた土に還るディスプレイの開発

電子ゴミは増大する一方であり、大きな問題となっています。また、近年ではIoT技術の発達から農場や植林場等でのセンサデバイスの活用も増加が予想されます。本研究室では、基板に生分解性の高いセルロース系材料を用い、電極に有機導電性材料であるPEDOT/PSSを用いた液晶素子の研究を行っております。すべての材料が有機物で構成された液晶素子が実現でき、IoTデバイスの回収漏れや破棄による環境汚染を軽減することを目指しています。

液体金属を使った光学素子の開発

ガリウム系液体金属は、水銀の様に室温で液体になる性質をもつ安全性が高い合金です。本研究室では、この液体金属を数Vの低電圧でマランゴニ効果により動かす光学素子の開発を行っています。この素子は、遮光率が極めて高く、金属であるため光以外にも電波、放射線などさまざまな波長の電磁波制御への応用も期待できます。鏡面に近い反射特性を得ることも可能で、建材などへの応用も検討しています。

液晶配向のレーザーによる任意描画法の開発

液晶ディスプレイを始めとする液晶素子は、一般的に液晶分子をすべて同じ方向に並べる配向処理が施されています。本研究室では、レーザー光による描画で液晶を任意の方向に配向させる技術を開発しています。任意描画が可能になると焦点位置を調整可能な微細なレンズアレイを形成でき、3D表示ディスプレイとして期待されるライトフィールドディスプレイに活用できる可能性があります。また、配向方向により位相情報などを記録できればホログラム等への活用も期待されます。

ESD法の機械学習による安定化

Electro-Spray Deposition (ESD) 法は、ナノサイズの微細なスプレーを高電圧により生成し様々な薄膜を成膜する方法です。本研究室では、液晶ディスプレイ用の配向膜成膜や、リチウムイオン電池向けの活性層の成膜に応用する手法を提案してきました。ESD法の一般的な欠点として、スプレーの安定化すると大きな液滴が飛んでしまい、膜が不均一担ってしまうことがあります。我々は、スプレーの様子をカメラで撮影し、機械学習で評価することで適切なスプレーパラメーターをフィードバックするシステムの検討を行っています。